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「危険な遊戯」いとう由貴(ill:五城タイガ)

あらすじ
裕福な家柄に生まれ、華やかな美貌の持ち主でもある高瀬川家の三男・和久は、誰とでも遊びで寝る、奔放な生活を送っていた。そんなある日、和久はパーティの席で兄の友人・下條義行に出会う。初対面にもかかわらず、不躾な言葉で自分を馬鹿にしてきた義行に腹を立て、仕返しのため彼を誘惑して手酷く捨ててやろうと企てた和久。だがその計画は義行に見抜かれ、逆に淫らな仕置きをされることになってしまう。抗いながらも、次第に快感を覚えはじめた自分に戸惑う和久は――。

本文より抜粋

「大丈夫……だから」
「自分から吸いついてきている……すごいな。わかった……和久、いくぞ……んっ」
「あぁ……あ、んんっ!」
 太い、熱い、欲望に開かれる。今まで咥えたことのないほど雄大な灼熱の怒張が、和久の後孔を開いていった。
 ──すごい……これ……っ。
 たまらず、和久は義行にしがみついた。縛めの外れた性器から、ビュッと精液が飛び散ったが、そんなことはもうどうでもいい。
 ただよくて。よすぎて。
「あ、あ、あ……あぁぁぁぁぁっっ……!」
 和久は高い悲鳴を上げながら、義行に貫かれていく。最後に強く突き上げられ、束の間、意識を失くした。
 気がつくと、自分の身体がガクガクと揺さぶられているのがわかった。下腹部が自分の出した蜜でねっとりと濡れている。
 後孔からは、義行が怒張を抜き差しする粘着音が淫らに立ち上がっていた。
 達したはずなのに、自分の身体はもう熟れてきている。後孔はいやらしく義行の雄芯に絡みつき、前方の果実ははしたなくそり立っていた。
「ぁ……義行さ……」
 義行はもう夢中だ。止められない情動のまま、和久の肉奥を穿っている。
「和久、すまない……くっ、止められない……よすぎて……あぁ、和久」
 力強く抽挿を続ける義行から、汗が滴り落ちる。胸に落ちたその汗の感触に、和久は新たな快感を覚えさせられた。
 止められないと興奮している義行が、和久までも昂らせる。
 和久は夢中になって義行にしがみつき、その抽挿に合わせるように腰を揺らめかせた。もっと深くまで犯してほしくて、足を義行の腰に絡みつかせて、貪る。
「あ、あ、あ……義行さん、義行さ……っ」
「和久……いいぞ……いい……!」
 強く雄を捩じ込まれ、強引に引き抜かれる。そしてまた戦慄く肉襞を男根に抉られて、最奥で腰を回された。
 ──気持ちいい……っ!
 自分を馬鹿にした男が夢中になって腰を振っている様が。そして、そんな男が持つ思いがけないほど充溢した雄が。
「あ……あ、あ……ぁ、んっ」
 二人して一気に、快楽の階を駆け上がる。信じられない絶頂だった。
「くっ……和久っ……」
「義行さ……あぁぁぁ──……っっ!」
 キンとした耳鳴りとともに、和久も二度目の放出に痙攣する。中が熱く濡れると同時に、自分の出したもので腹が、胸が生暖かく濡れるのを感じた。
 抱き合った互いの身体が硬直し、悦楽の果てを二人して味わう。
 そして、弛緩した。
 すごい。すごくいい。
 トロリと蕩けた目で、和久は自分に伸しかかったまま荒く息をついている義行に囁きかけた。半ば本心からの囁きだった。
「……はぁ……義行さん、俺……こんなの……初めて……」
「わたしもだ。セックスが……こんなに感じるものだとは……。おまえを……好きだからか」
 頬をまさぐられ、熱く囁き返される。
 キスするほどに近くの囁きに、和久はうっとりと答えた。
「俺のこと……好き? 好きになってくれる?」
 問いかけに、義行の顔がクシャリと歪んだ。強く抱きしめられる。
「馬鹿が。好きでなければ、男相手にこんなことができるか。好きだから抱いたんだ、和久」
 肩に顔を埋めるように、義行が呻く。
 和久に晴れやかな笑みが浮かんだ。瞳が輝く。
 ──勝った。
 完全に、義行は和久のものだ。この先、甘い甘い時を味わわせてから、この男を捨ててやる。その時の泣き面を見て、笑ってやる。
 けれどそれまでは、義行は和久の可愛い恋人だった。せいぜいいい気にさせてやろう。
 泣き濡れた声で、和久は男の耳朶に睦言を送った。
「俺も……セックスはたくさんしたけど、こんなの……初めてだ。好きだ……義行さん」
「和久……」
 起き上がった義行に、愛しげに口づけられる。そのキスを受けながら、和久は満足感に酔いしれた。