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「肉体の華」剛しいら(ill:十月絵子)

あらすじ
「騎士は王と婚姻する――」
 絶世の美貌を誇り、剣の腕も優秀なラドクリフは、皇太子アルマンの騎士として、身も心も忠誠を誓っていた。しかし、王が崩御し新王となるはずだったアルマンが、第二王子の策略によって、幽閉される。さらにラドクリフは敵の罠に陥り、全身に花の刺青が浮き上がる魔女の呪いを受けてしまう。呪いをとくには、「真実の愛」を探すか、魔女と契るしかなく、アルマンを愛するラドクリフはある決断をするが…。

本文より抜粋

 命じられるまま、ラドクリフは裸になった。燭台の灯りに、色白の肌がすべて晒される。厳しい訓練を受けてきたのに、その肌には傷一つ残っていなかった。
「この美しい肌に、一つも傷を付けさせないと約束しよう……」
 アルマンはラドクリフを引き寄せ、その胸元を強く吸う。するとほんのりと赤らみ、痕が残った。
「ラドクリフの体に残していい傷は、私が唇で付けるものだけだ」
 さらにアルマンは、一つ、また一つとラドクリフの体に赤い不思議な花を咲かせていく。
「殿下……」
 花が一つ、また一つと開いていくうちに、ラドクリフの性器は蜜を垂らし始めた。それをアルマンは指先で受けて笑った。
「体も心も素直だな、ラドクリフ。初夜の褥に移ろうか」
「はい……」
 寝台の上に敷かれた豪華な絹織物の上に、アルマンは勢いよくラドクリフの体を押し倒した。そして獣のように荒々しく、その体の上に覆い被さっていく。
「あ……ああ、殿下。これからどうすればいいのです。か、体が……勝手に」
 吸われた痕が熱い。性器はもう膨らんでしまって、一刻も早く蜜を迸らせたがっている。
「すべてを委ねるといい。痛みも、結ばれるためには必要な通過儀礼だ」
 アルマンも着ているものを脱ぎ始めた。そして床に次々と脱いだものを放り投げていく。ラドクリフと同じように、アルマンも興奮していたのだ。
 ラドクリフが垂らしたものを手に受けて、裸になったアルマンは自身のものに塗り込める。それでも足りずにアルマンは、唾液を塗って湿らせると、屹立したものをラドクリフの背後の穴に押し入れてきた。
「あっ!」
 そんな場所に楽々入るようなものではない。なのにアルマンはこつを心得ているのか、ラドクリフの足を持ち上げて自分の肩に乗せると、何とか押し入ろうとしてくる。
「あっ、ああっ」
「痛いか。耐えろ、ラドクリフ。私の喜びのためだ。耐えてくれ」
「耐えられます、どんなことでも……」
「そうだ、それでこそ……私の騎士だ」
 痛みですら至福なのだと、アルマンは教える。
 こうして二人一つになることこそが、最高の幸福なのだと教えてくれたのだ。
 痛みは徐々に薄れていく。それに合わせるかのように、アルマンの手がラドクリフのものを愛撫し始める。
 一方的でない行為が、ラドクリフをますます幸福な気持ちにしていった。
「たかがこんな行為だと思うな……。愛欲のもつれで命を失う者もいる」
 アルマンはそう教えながら、優しくラドクリフのものを愛撫し続けた。
「あ、ああ……殿下、こ、このままでは」
「思い切り出せばいい。だがラドクリフ、こんなことを他の誰ともするな。嫉妬などで苦しむのはごめんだ」
「わ、私は、殿下だけのものです……ああっ、殿下……あ、あああ……」
 すぐに果てたものの、ラドクリフはこのままずっと終わらないでいて欲しいと思っていた。アルマンのものが、まだそこに入っている間は、終わったとはいえない。ラドクリフはアルマンの体を強く抱き締めた。
「いい具合だ……。ラドクリフ……素晴らしい……」
「殿下を感じます。体の中に、殿下を強く感じます」
「もっと感じろ! 感じてくれっ」
 アルマンの動きは激しさを増す。ほどなくしてアルマンも果てたが、そのままラドクリフをすぐに自由にすることはなかった。
 その腕にラドクリフを抱き、アルマンは幸福そうにため息を漏らす。
「いい始まりだな、ラドクリフ」
「はい……」
「私達は、もう離れることはない。そうだ、離れることはないんだ」